犬のしつけ

【犬のしつけNG】やってはいけない犬のしつけ方法10個

犬にやってはいけない叱り方と正しい叱り方の違い

犬にやってはいけない叱り方と正しい叱り方の違い

犬のしつけの基本となるのは「良いことをすると良い結果がある」と教えることです。

きちんとトイレをする、無駄に吠えない、イタズラをせずお行儀良く過ごす、飼主の言うことを聞く等、愛犬が良いことをしたら良い結果を与えてあげましょう。

良い結果とは、褒める、おやつをあげる、玩具を与えるなどの行動です。

適切なタイミングで褒めてあげたり、美味しいおやつを貰えるようになると、犬も喜んで良い行動をするようになります。

犬が良いマナーを実行した、トレーニングで成功した、飼主の命令を忠実に守った等の行為があれば、即座に良い結果(ごほうび)を与えます。

良い結果を得ることで、犬は「今自分がやったことは良いことなんだ」と学習するのです。

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犬のしつけ、ほったらかしにしていませんか?
犬に言葉が伝わらないからと、しつけを諦めている方の多くは「正しい情報」を知らないだけ!

犬は頭がいいのはよく知られていますが、いざ自分のうちの飼い犬になると「こんなもんかな?」としつけを諦めてしまいます。

  • 犬のしつけは自己流
  • 家の家具がボロボロに噛まれている
  • 窓の外に気配を感じると吠える
  • 犬のしつけは面倒だと感じている
  • 今まで、特に犬のしつけに気が回らなかった

など、一つでも思い当たることがあるのであればコチラのページ見てみる価値はあります。

ダメ犬脱出、犬のしつけ方法

やってはいけないしつけ方

犬にヒステリックに怒鳴る、むやみに叩いたり殴ったりするなどのしつけ方は効果がありません。

力ずくで犬を従わせようとしても、相手は萎縮して怯えるか反抗するかのどちらかです。

イライラして大声で怒鳴りつけたり、物を投げるなどは最も避けたい行為です。

しつけに用いる言葉はできるだけ短くし、家族全員が統一した言葉を使うようにしましょう。

絶対にやってはいけないのは、飼主の気分次第で叱ったり叱らなかったりすることです。

飼主の行動に一貫性がないと、犬は何を判断基準にしていいか分からなくなります。

これは家族の行動も同様で、パパは叱るのにママは叱らないというようではしつけの効果が発揮されません。

正しいしつけ方はコレ

(1) 犬に対する愛情があることが基本

愛情とは甘やかすことではなく、良い犬になってほしいと願う気持ちです。

犬も生き物だということを理解し、深い愛情を持ってしつけをしましょう。

(2) 態度をコロコロ変えないよう努力する

飼主も気分の良いときと悪いときがあるのは当然です。

犬のしつけを成功させるには、自分の気分を安定させることも重要になります。

(3) 心に余裕を持って犬をしつけることが大切

上手くいかないからといってイライラしたり、犬に不満をぶつけるようなことは避けてください。

犬には個体差があるので学習のスピードも各々違っています。

飼主自身が心に余裕を持つと、意外にしつけも上手くいくのです。

(4) よその犬と比べないということも大事

「お隣の犬はお行儀がいいのに」「○○さんの犬はお利口なのに」とよその犬と比べるのは止めましょう。

愛犬は飼主を映す鏡という言葉もあります。

愛情を持って犬と信頼関係を築き、お互いに信じ合うことでしつけは成功するのです。

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子犬を上手にしつける為の5つの叱り方

子犬を上手にしつける為の5つの叱り方
「子犬のしつけは難しい」「なかなか上手くいかない」と悩む飼主さんが増えています。

成犬と子犬の育て方には多少の違いがあり、経験ある飼主さんでも上手く行かない場合もあります。

何をすればしつけが上手く行くのか、何をやってはいけないか等、しつけで困っている飼主さんは、ここで紹介する上手にしつけるための5つの叱り方を参考にしてみてください。

1.ハッキリ短い言葉で叱る

子犬にも分かるようにハッキリした短い言葉で叱りましょう。

「ダメ!」「ノー!!」など、分かりやすい言葉を選ぶのがコツです。

避けたいのは「そんなことしちゃダメ!」「駄目って言ったでしょ!!」などの分かりにくい言葉です。

まだ知能が発達していない子犬に対しては、いつも一定の言葉で叱る必要があります。

この言葉を口にしたら叱っていると分かるようにしてください。

2.注意を引ける程度の声で叱る

子犬がはしゃいでイタズラしたり、熱中してしまっている場合は、注意を引ける程度の大きさの声で叱らなくてはなりません。

「まだ子犬なのだから驚かせてはいけない」と考えるのではなく、しっかり伝わるように低音で太い声が叱るのに適しています。

むやみに騒ぎ立てたりヒステリックに叱るのは逆効果です。

落ち着いて穏やかな口調で、少し野太い声を意識してみてください。

3.行動と結果を教えてやる

幼い子犬を叱る場合は、叩いたり怒鳴ったりするのは避けましょう。

自分がこういう行動をすると結果はどうなるのかを教えるために、犬の見えない位置で大きな音を立てて驚かせるという方法が効果的です。

子犬は自分のした行動で大きな音が鳴ったと思い込み、「悪いことなんだ…」と理解することができます。

これはハウスやケージのなかで無駄吠えしているときにも使えます。

4.無視することで自覚させる

うるさく散歩をせがむ、食事を要求して吠える、甘えて飛びついてくる等々の行為があった場合は、徹底して無視することで自覚を促すことができます。

一貫して無視を続けていると、いけないことなのだと自覚できます。

5.叱らなくていい育て方をする

子犬を叱るばかりでは健全な成長は望めません。

常に叱られていると、子犬は萎縮したりヒネくれてしまうようになります。

愛犬を叱らないで済むように、「してはいけないこと」ではなく「するべきこと」を教えてあげましょう。

すべきことを確実に実行したら、しっかりと褒めてあげてください。

犬のしつけでやってはいけない叱り方!

犬のしつけでやってはいけない叱り方!
犬のしつけで悩んでいる、しつけ方で迷っている飼主さんに「絶対にやってはいけない叱り方」を紹介します。

上手に犬を叱ることができれば、しつけも自然と上手くいきます。

次のような叱り方は絶対に避け、愛犬との良い関係を築いていってください。

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大きな声で怒鳴る

飼主が大きな声で怒鳴っても、犬は自分が叱られているとは思いません。

犬は自分がしている行為(イタズラや失敗など)と、飼主が大声で怒鳴る行為がイコールで結び付かないからです。

「イタズラをしたから怒鳴られた」、「トイレを失敗したから大声で怒鳴られた」というように原因と結果が結び付いていないと、しつけの効果は出て来くるはずもないのです。

これでは飼主が大声で怒鳴っただけ無駄という結果になります。

効果のない方法でしつけをするのは無意味な行為なので、絶対にしないようにしてください。

叩く、体罰を加える

犬が悪いことをしたからといって、叩いたり殴ったりの体罰を与えるのは避けましょう。

叩く・殴るという行為は大声で怒鳴るのと同様、犬は自分が叱られているとは気付かないので意味がありません。

犬の立場からすると「理由は分からないけど急に叩かれた」としか感じないからです。

痛みや恐怖で犬をしつけようとするのは誤った方法で、効果を得られないばかりか反撃されることもあるので注意が必要です。

マズルを掴んで叱る

マズルとは犬の鼻と口の部分の名称です。

飼主のなかには犬の顔を自分のほうに向けようとして、このマズルを鷲掴みにして叱る人がいます。

犬にとってマズルは非常に重要な部分であり、信頼関係が築けていないうちに掴むような行為をすると嫌悪感を植え付ける可能性があります。

いちど嫌悪感を抱いてしまうと、次からはマズルに触れようとするだけで抵抗したり逃げられたりするので注意しましょう。

じっと目を見つめる

人間同士の場合は、重要な話をするときに目と目を合わせるという方法が取られることがあります。

犬の場合は人間とは大きく異なり、目を見つめる行為は威嚇や攻撃を意味します。

じっと目を見つめて叱ろうとすると、犬は攻撃されるのではないかと不安になって目を逸らすはずです。

それでも無理に目を合わせようとした場合、犬は怖がって逃げたり反撃して来る結果になるので要注意です。

犬の叱り方の三原則

愛犬を上手く叱るためには次の三原則を守るようにしましょう。

  1. いつも決まった言葉で叱る(「だめ!」「ノー!」「いけません」等)
  2. 大声で騒がず、落ち着いた穏やかな口調で叱る(低音の声が良い)
  3. 気分で叱ったりせず一貫性を持つ(飼主の気分で態度を変えない)

犬を抱っこする習慣はしつけを失敗させる原因!?

犬を抱っこする習慣はしつけを失敗させる原因!?
カワイイ愛犬が近寄って来たら、つい抱っこしてしまうというのが飼主の心情です。

犬を抱っこする行為は飼主の愛情の現われであるのと同時に、愛犬との親愛を深める良い機会と考えている飼主も多いはずです。

抱っこという行為自体は悪いものではありませんが、これが習慣化するとしつけを失敗する原因になります。

主従関係が逆転する抱っこ

愛犬を抱っこすると飼主と犬の主従関係が逆転すると聞くと驚く人も多いと思います。

犬は愛らしいペットであるとともに家族の一員ですが、本来は飼主が主人で犬はそれに従う存在というのが自然な形です。

飼い犬に対して、飼主は常にリーダーでいる必要があります。

これは犬の習性に基づく考え方で、リーダーである主人に従属するというのが犬にとって自然な生き方だからです。

飼主が犬を抱っこすると犬の目線が高くなるため、主従関係が逆転してしまう可能性が出てきます。

犬にとっては目線の高いほうがリーダーで、目線の低いほうが従属する存在という習慣があるためです。

常日頃から抱っこをされて高い目線から飼主を見ていると、犬は「自分がリーダー(主人)なのだ」と思い込み飼主を一段下の存在だと見なしてしまうのです。

しつけが失敗する要因になる

いつも抱っこをされて自分がリーダーだと思い込んだ犬は、飼主の命令を聞くことはありません。

自分のほうが立場が上なのだから、目下の存在から命令されるのはおかしいと思うからです。

これでは一生懸命にしつけをしようとしても、何の効果も期待できないことになるでしょう。

どうしても愛犬を抱っこしたい場合は、犬の目線が自分より上にならないように注意してください。

抱っこは犬同士の喧嘩を誘う

愛犬を抱っこして散歩する習慣があると、我が家の飼い犬が他の犬を噛む原因になることもあります。

犬は自分より目線が下の者を従属する存在と考えます。

抱っこされて目線が高くなった犬は、地面を歩いている犬を従属する存在と判断して喧嘩を仕掛けていくことがあるからです。

そうした喧嘩で他の犬を噛み、トラブルに発展するケースも見られるので要注意です。

寝転がり抱っこも問題あり?

部屋の床や畳に座る習慣のある日本では、寝転がったまま愛犬を抱っこする飼主も少なくないようです。

飼主が仰向けに寝転がり、犬をお腹の上に乗せるような行為には問題があります。

犬の習性からすると、「目線が飼主より上」「飼主が自分にお腹を見せている」という状態は相手が自分に服従しているということを表わしているのです。

抱っこしたまま愛犬を「高い高い」などしようものなら、まさしく飼主は「自分より目下の存在」と判断されるでしょう。

このような行為を繰り返すと、犬は飼主の言うことを聞かなくなり、しつけをしようとしても失敗します。

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犬のしつけ、ほったらかしにしていませんか?
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  • 今まで、特に犬のしつけに気が回らなかった

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ダメ犬脱出、犬のしつけ方法

飼主に気分のムラがあると犬のしつけが上手くいかない!?

飼主に気分のムラがあると犬のしつけが上手くいかない!?
可愛い愛犬でも常に「いい子」でいるとは限りません。

同じように温和な飼主でも、常に穏やかな気分でいるとは限らないのも事実でしょう。

飼主に気分ムラがあると、一生懸命やっていても犬のしつけが上手くいかないというのは本当の話なのです。

飼主が気分で態度を変えると?

いくら犬のしつけをしようと思っても、飼主が気分によって態度を変えていると成功しません。

例えば犬がイタズラをしているとしましょう。

それを見た飼主は気分が良かったので、軽く「そんなことをしちゃダメだよ」と叱りました。

次の日、犬が同じイタズラをしていたが、飼主は気分がイライラしていたので、大声で「ダメじゃない!そんなことダメダメ!!」と怒鳴ってしまいました。

別の日、同じイタズラをしている犬に対し、飼主は気分が落ち込んでいたので何も言わず無視していました。

皆さんは、こんなしつけ方法をどう思うでしょうか?

気分次第でしつけ方を変える飼主

人間は常に一定の気分で過ごしているととうわけではありません。

楽しい気分のときもあれば、悲しい気分のときもあるでしょう。

イライラしているときも、カッカと怒っているときも、ウキウキと陽気なときもあるでしょう。

犬の側からすると、同じイタズラをしているのに飼主の反応が違うというのは混乱の元になります。

人間の幼児程度の知能しかないといわれる犬は、このような複雑な反応に対して適切な判断を下すことができないのです。

そのため、飼主がいくらしつけをしようとしても、犬は理解できないままで終わってしまうのです。

いくら飼主でも常に穏やかで安定した気分でいることは難しいでしょうが、犬をしっかりしつけようとするなら態度を改める必要があります。

気分次第でしつけ方を変える飼主は無駄な時間を費やしているからです。

どんな態度が良いのか?

欧州ハンガリーの大学の研究によると、犬が最も飼主の言葉に注目するのは「明るい声で話しかけたとき」だったそうです。

飼主が明るいトーンで犬に話しかけると、犬は飼主に注目して敏感な反応を見せたという結果が出ています。

明るい声と暗い声に対する反応を比較した場合、明るい声のときのほうは70%近く良い反応を見せたといいますから効果は大きいといえるでしょう。

愛犬のしつけを成功させようとするなら、常に一定の明るい声で話しかける(言い聞かせる)のが良いというわけです。

態度にムラがあって急に大声で叱ったり、逆に軽い感じで言い聞かせるというようなムラがあると犬のしつけは成功しにくくなるので注意してください。

犬を放し飼いで自由に育てるという方法は間違いだった!?

犬を放し飼いで自由に育てるという方法は間違いだった!?
犬は本来野生の動物だから、狭いケージなどに入れず自由にのびのびと放し飼いで育てたいと考えていませんか?

大邸宅に広々とした庭がなくても、せめて家のなかで放し飼いにして自由に育てようという飼主さんもいるようです。

このような飼い方は、犬を不安定にしてしつけに失敗する原因になります。

放し飼いがダメな理由とは?

犬を部屋のなかで自由に放し飼いにするのは、一見すると良い方法に思えるでしょう。

これを犬の立場からみると、「のびのび遊べて楽しい!」「自由に行動できてうれしい!」とはならないのです。

もともと犬の祖先は岩場の狭い洞穴や、地面の狭い窪みなどで生活していました。

現代の犬にもその名残りがあり、広くて明るい場所では安心できないという本能があるのです。

人間にとって広くて明るい部屋は快適ですが、犬にとってはストレスの溜まる環境ということができます。

言い換えると自由に放し飼いされている犬は気持ちが不安定でストレスを感じているとなるわけです。

しつけにも影響がある放し飼い

犬の気持ちが安定せずストレスが溜まると、自然と鳴き癖や噛み癖が出るようになります。

飼主がそれを叱っても、犬自身が安定した状態ではないので効果はありません。

「なぜ言うことを聞かないのだろう?」と飼主が強く叱ると犬は反発を覚え、無駄吠えや攻撃的な態度を取り始めます。

こうなると良い解決法が見つからず、飼主も悩む結果となるでしょう。

しつけが効果を生まないのには必ず何らかの理由があるのです。

その理由のひとつが、自由な放し飼いという方法の場合もあるわけです。

ケージやハウスは犬にとって快適

人間の観点からすると自由がないケージやハウスでも、犬から見ると快適で落ち着ける環境に感じられるものです。

かつての野生の犬の祖先たちが暮らしていた環境に似ているからです。

周囲にケージや衝立(ついたて)などの仕切りがあり、比較的暗い場所は犬の住みかにぴったりです。

これは身を隠したい、敵に見つかりたくないという犬の本能に合致しているためです。

だからといって特別に狭くて暗い部屋を用意する必要はなく、市販されているケージやハウスを利用すれば十分です。

ケージやハウスのなかには飲み水やトイレを準備しておき、ふだんはそこで生活できるようにしてあげましょう。

定期的な散歩や家族との遊び時間を作ってあげれば、運動不足になる心配はありません。

心配なら休日に犬が遊べる場所まで連れ出し、思い切り運動させてあげるという方法もあります。

犬のしつけを成功させるためには、叱ったりするだけでなく環境作りも重要なのです。

犬の言いなりになる飼主はしつけに失敗しやすい

犬の言いなりになる飼主はしつけに失敗しやすい
「犬が大好き」「我が家の愛犬が可愛くてたまらない」という飼主さんは少なくありません。

そんな愛犬家の飼主さんは、どんなに大切な我が家のワンちゃんであっても何でも言いなりになるとしつけに失敗しやすいということをご存知でしょうか?

可愛いからと言いなりになると…

我が家の愛犬は誰でも可愛いもの、ついつい言いなりになってしまう飼主さんもいるはずです。

「厳しくしつけなければいけない」と分かっていても、愛らしい顔や仕草で甘えてこられると「まあ、いいか…」と許してしまうということもあるでしょう。

愛犬が可愛いからといって甘やかし、何でも言いなりになっていると犬はワガママになっていきます。

飼主に対して「甘えれば何でもやってくれる」「お願いすれば何でも言いなりになる」と分かってくると、犬はワガママが通るのが当たり前と思い込んでしまうのです。

この状態が続くと、飼主が「ダメ!!」「いけません!」と叱っても言うことを聞かず、ワガママいっぱいでしつけがない犬に育つ結果になるのです。

主従関係の崩れ=信頼関係を失う

飼主が犬の言いなりになっていると、犬は飼主を主人と認識しなくなります。

本来、飼主と犬が築いていくべき主従関係が崩れ、結果的に犬との信頼を失う可能性があるので注意が必要です。

愛犬家のなかには「犬と主従関係になるなんて…」と抵抗を感じる人もいるようです。

可愛いペットと主従関係になると聞くと、確かに何となく抵抗がある人もいるかもしれません。

もともと犬は群れで生活する動物で、リーダーに従うという本能を持っています。

リーダーに従うことで生命を守り、種を維持していくというのが犬の基本的な性質なのです。

人間社会の倫理感で「主従関係なんて…」と判断するのではなく、犬の歴史や生態を理解したうえで健全な関係を築くことが重要だということを知っておきましょう。

関係が築けないとどうなるの?

犬との主従関係や信頼関係が崩れると、しつけをしても相手は従わなくなります。

飼主を主人と思わないのですから、叱られても叩かれても従わないのは当然かもしれません。

結果として飼主に従わない犬=しつけのできていない犬に成長し、人間社会のルールが守れなくなると飼い続けることができないという結末を迎えることもあります。

これは犬にとっても飼主にとっても不幸なことではないでしょうか。

残念な結末を迎えないためにも、犬との主従関係や信頼関係を失わないよう、毅然としたしつけを行なってください。

「大声で叱る」「騒ぐ」犬のしつけは間違っている!

「大声で叱る」「騒ぐ」犬のしつけは間違っている!
犬が悪ふざけをしたり飼主の言うことを聞かないと、ついつい大声で叱る、大騒ぎをして起こるというケースが増えてきます。

なかには物を投げつける、テーブルを叩く、ドアを思い切り閉める、ヒステリックに騒ぐといった飼主もいるようです。

飼主側からすれば「静かに言い聞かせても無駄だから」「いつものことで腹が立つから」「ついついヒステリーを起してしまう」などの理由もあるでしょう。

このような反応をすると犬が言うことを聞かないばかりか、しつけの面で悪い影響を与えてしまうので極力避けなくてはなりません。

なぜ、大声で叱るのは駄目なのか?

犬に対して大声で叱るのは、実はまったく意味がない行為なのです。

人間の子供に対して大声で叱ると、相手はビックリして「あれ、何か悪いことしたかな…」と気付きます。

それに対して犬に大声で叱った場合、犬は「何か大声で叫んでいる」としか思いません。

犬にとっては「大声を出す=叱る」ではないからです。

飼主が大声で何か言っても、犬は自分が叱られているとは認識しないので意味のない行為にしかならないので無駄ということになります。

飼主がヒステリックに怒ったら?

犬がトイレを失敗したり、飲み物や食べ物をこぼしたとしてもヒステリックに騒ぐのは避けましょう。

飼主がヒステリーまがいに騒いでも、犬にとっては「どこ吹く風」とばかり気にならないからです。

これも大声で叱るのと同じ意味で、犬は「飼主が騒ぐ=叱られている」と認識できません。

しつけという意味ではまったく無意味な行為で、犬はわけが分からないまま「自分には関係ないな…」と思うだけで終わります。

大声・騒ぐという対応は悪影響も

犬をしつけようと大声で叱ったり、ヒステリックに騒ぐ・怒鳴るという行為は無意味なだけでなく悪い影響を及ぼすこともあります。

よく「愛犬は飼主を映す鏡」といいますが、飼主が情緒不安定だと飼い犬も不安定な性格になってしまうのです。

いつも落ち着きがない、神経質で不安げだ、過剰反応することが多い、小さなことでも怯えて大騒ぎする等のクセのある犬は、飼主の情緒不安定を反映しているためかもしれません。

常日頃から飼主が情緒的に安定しており、穏やかで冷静な態度を保っていると飼い犬も安定した性質になります。

愛犬に対して怒りを感じたときも、ひと呼吸ついて落ち着くという気持ちが必要です。

「犬を叱るなら即座に」といいますが、怒りに任せて怒鳴る・騒ぐのでは意味がないということを知っておきましょう。

愛犬の名前を呼んで叱るのは間違ったしつけ方法!

愛犬の名前を呼んで叱るのは間違ったしつけ方法!
我が家の愛犬を叱る時、「タロー、だめっ!!」「ハナちゃん、ダメよ!」というように名前を呼んで叱ってはいませんか?

犬の名前を呼んで叱るのは、しつけ方法としてオススメできません。

なぜ、名前を呼ぶのはダメなのか

愛犬を叱る際に名前を呼ぶ習慣があると、犬は「自分の名前が呼ばれたら叱られる」と考えるようになります。

常日頃から「タロー、だめっ!!」「タロー、止めなさい!!」というように、「名前+叱る言葉」を口にしている場合は犬も学習してしまうからです。

これは人間でも同様で、親が子供に対して「○○、勉強しなさい!」「○○、宿題はやったのか?」と言い続けていると相手は名前を呼ばれただけで「また勉強の話か…」と学んでしまうのと似たような現象です。

犬に対して名前を呼んだら叱るという行動が頻繁にあると、相手は名前を呼ばれたら飼主を無視するようになります。

なかには名前を呼ばれた途端に逃げ出したり、怯えてどこかに逃げ込む犬もいます。

犬を叱る時は別の言い方をしよう

飼主が犬の名前を呼ぶのは、叱る時だけではないのは言うまでもありません。

人間側はそれを理解していますが、犬のほうは理解できない場合もあります。

「ハナちゃん!!」と名前を呼ばれたから、飼主のほうに走って行ったのに叱られたという経験を何度もすると悪い結果になるのは上記で説明したとおりです。

これでは可愛がろうとして名前を呼んでも、犬は飼主のそばに寄って来なくなります。

犬を叱る時には名前ではなく、特定の言葉を使うように決めておきましょう。

例えば「ダメッ!!」とか「いけません!!」といった言葉です。

この言葉を使う際は、愛犬の名前を呼ばないように注意してください。

名前を呼ぶ時は良いことがある

愛犬の名前を呼ぶ時は、必ず良いことが起こると学習させましょう。

名前を呼んでエサやおやつを与える、一緒に遊んであげる、頭を撫でてあげる等々、犬が喜ぶようなことをしてください。

そうすると犬は「ハナちゃ~ん」などと呼ばれただけで、大喜びして飼主のほうに走ってきます。

犬が飼主を信頼するのは、このような繰り返しが続けられた結果です。

お互いの信頼関係を築くためにも、名前を呼ぶ際の法則を崩さないことが重要です。

愛犬を叱る際に使う言葉は、できれば家族共通であることが望ましいでしょう。

お父さんは「ダメ」と言うのに、お母さんは「ノー!!」と言うというのでも悪くはありませんが、統一されていれば犬も理解しやすくなります。

犬を叱る時に叩く行為はNG!人間不信にさせる原因になる

犬を叱る時に叩く行為はNG!人間不信にさせる原因になる
愛犬がイタズラや粗相をした時、頭や体を叩いて叱るという方法があります。

これは「叩かれることで悪いことをしたと気付かせる効果がある」と思い込んでいる飼主がよく行なうやり方です。

犬は飼主や家族に叩かれると一時的に大人しくなりますが、しつけとしてはNGで悪影響を与える場合もあるので注意が必要です。

叩くしつけは悪い結果を生む

飼い犬が悪いことをした場合でも、叩いてしつけるという方法は良くないことです。

叩かれた犬は「悪いことをしたから叩かれた」とは理解できず、単に「痛い」「怖い」としか感じません。

これが人間であれば、叩いたあとに「こんなことをしちゃダメよ」とか「こんなことをすると叩かれるよ」と教えることもできるでしょう。

犬の場合は言葉が通じるわけではないので、「○○をしたから叩かれた」と結び付かない場合が多く、余計に興奮したり暴力に怯えて飼主を怖がるといった悪い結果を招いてしまうのです。

犬は叩かれると人間不信になる

犬を叱る時に叩く行為を繰り返していると、人間不信の犬になることがあります。

興奮して騒いでいたり、楽しく遊んでいる時に突然叩かれたら犬はどう感じるでしょうか。

もしも自分自身がそうした状況の時に、突然両親や学校の教師、職場の上司などから、いきなり叩かれたらどう思うかを想像してみてください。

叩かれた犬も同じような気持ちを味わっているのです。

理由がよく分からないまま繰り返し叩かれたり、何かというと叩かれるということになると犬は人間不信に陥ってしまいます。

これが続いた場合、犬は飼主が手を動かしただけでビクッと怯えたり、頭を撫でてやろうと手を伸ばすだけで身をすくめるといった行動を取るようになるでしょう。

叩いてしつけるという方法

犬のトレーニングに関する本やドッグトレーナーによっては、「犬を叩いてしつけても良い」と書いてあったり、そういった意見を述べる人もいます。

叩いてしつけるという方法は100%間違いではありません。

問題なのは「いつ」「どんなタイミングで」「どのように」という点です。

犬のしつけのプロは上手く犬を叩いてしつけを行なうことができます。

ところが慣れていない飼主は良いタイミングで叩くことができなかったり、間違った場面で犬を叩くなどの失敗をしやすいのです。

良い犬にしてあげようという気持ちで叩いてしつけようとしても、悪いタイミングで叩いてしまったり良くないやり方で叩いてしまうと人間不信の犬に成長して取り返しがつかなくなることもあります。

叩かなくても犬をしつけることは可能です。

犬を叩くという安易な方法でしつけをするのではなく、信頼関係を築けるような賢い育て方をしましょう。

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