犬のしつけ

近所のうるさい犬の対処法!騒音の苦情や通報はしてもいいの?

ご近所の犬がうるさい!保健所や警察に通報してもいいの?

ご近所の犬がうるさい!保健所や警察に通報してもいいの?

ご近所の飼犬が限度を超えて吠える場合、一般の人に出来る事は限られています。

飼主に口頭または電話で苦言を呈したり、自宅のカーテンを防音仕様にする、自衛手段として耳栓やイヤーマフを使うという程度が関の山でしょう。

こんな事では解決出来ないと感じたら、保健所や警察に通報するという方法もあるのです。

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保健所(警察署)に届け出るには?

犬の鳴き声や吠え声による騒音を保健所(警察署)に届け出るには、特別な書類や申請などは必要ありません。

まずお住まいの地域を管轄している保健所(警察署)を探し、そこに直接出向くか電話で届け出るだけで済みます。

それぞれの保健所(警察署)には管轄地域というものがあり、管轄を外れていると速やかな対応は望めないので注意が必要です。

自分の住いのある場所と、うるさい犬を飼っている家の管轄が違う場合は、飼主の家の地域を管轄している保健所(警察署)に届け出しましょう。

管轄地域は厚生労働省の公式ホームページ(警察庁の公式ホームページ)などで検索出来るほか、最寄りの保健所(警察署)や市区町村役場に問い合わせても教えてもらえます。

保健所(警察署)への届け出の方法

地域を管轄する保健所(警察署)が分かったら、直接出向いて担当者に届け出るか、電話連絡で届け出を行ないます。

その場合、犬の飼主の住所と氏名、届け出する人の住所と氏名を告げる事になります。

自分が届け出をした事を飼主に知られたくない場合は、保健所(警察署)の担当者に「匿名で苦情を言ってほしい」と依頼する事も出来ます。

保健所(警察署)の担当者に自分の名前や住所を教えずに苦情だけを言うという方法もありますが、真摯に取り組んでもらえない可能性があるので出来るだけ避けましょう。

届け出の内容は、

  • 犬の飼主の住所と氏名を伝える
  • 自分の住所と氏名を伝える
  • 犬の吠え声がうるさい事を伝える
  • 吠え声の程度(大きさ)や頻度(回数)を伝える
  • 困っている状況(睡眠不足、体調不良等)を伝える

ほかにも「ご近所のみんなが困っている」「手紙で苦情を伝えたが返事がない」「自宅内に防音対策をしたが効果が出ない」といった状況を伝えるようにします。

特に困っている事(家に病人がいる、受験生がいる、夜勤の仕事をしている等)を伝えるとより効果が上がるでしょう。

保健所(警察署)への届け出の注意点

近所の犬に対する苦情を保健所や警察に訴えたとしても、自分が期待するほどの効果が出ないという場合もあります。

保健所や警察は飼主に苦情の内容を伝えてくれるはずですが、飼主を強制的に従わせる事は出来ないからです。

飼主によっては一度の注意だけで状況を改善してくれる場合もありますが、逆に何度言われても改善しないという飼主もいます。

保健所や警察には飼主に対する強制力がないという点を理解したうえで行動するようにしましょう。

近所の犬の吠え声対策で自分に出来る事って何?

近所の犬の吠え声対策で自分に出来る事って何?
近所の犬が吠える騒音で困った場合、「何か個人で出来る事はないのか?」と悩むはずです。

犬の吠え声は騒音として警察や保健所に訴える事も出来ます。

とはいえ「ご近所と気まずくなるのはイヤだし」「出来れば大げさな事はしたくない」と考える人も少なくないでしょう。

近所の犬の吠え声対策として自分でも出来る事をまとめてみました。

防音グッズを試してみる

犬の吠え声対策で、手軽に実行しやすいのが「耳栓(みみせん)」やイヤーマフです。

「耳栓くらいでは効果が期待出来ない」と思う人もいるかもしれませんが、比較的コストの掛からない方法としてオススメです。

完全に犬の声が聞こえなくなる耳栓を探すのは困難ですが騒音対策として効果があります。

耳栓にプラスして防音用イヤーマフを重ね付けすると、かなりの防音性を確保する事が可能です。

より高い効果を期待するなら、飛行場や工場、モータースポーツの現場でプロが使用する防音用イヤーマフを試してください。

よほど犬が近くにいるのではない限り、かなりの防音効果を発揮してくれます。

防音カーテンを吊るしてみる

自宅の窓やサッシに防音効果のあるカーテンを使用すると、外からの騒音を2分の1から8分の1程度にまで減らす事が出来ます。

自宅の構造自体を変える必要はなく、一般のカーテンレールに取り付けるだけなので比較的手軽に実行出来る方法です。

防音機能の高いカーテンを選べば、遮音率もかなり高くなり犬の吠え声対策として期待出来ます。

あくまでカーテンなので限度はあるものの、耳栓やイヤーマフと組み合わせて使ってもいいでしょう。

さらに高い遮音効果を求めるなら、防音サッシを取り付けるという方法もあります。

少しコストが掛かるので迷うところですが、選択肢のひとつとして考慮してみてください。

家具で防音対策をしてみる

一般家庭にある家具も意外に防音効果が期待出来ます。

その代表例が本棚や洋服ダンスです。

少し手間は掛かりますが、犬の吠え声が聞こえる方向に家具を移動してみましょう。

本棚は高さや厚みのあるものが防音効果が高く、そこに本や雑誌をぎっしりと詰めれば防音アイテムとして使えます。

洋服ダンスも同様で、内部にはコートなど厚めの衣類を詰めてください。

さらに防音効果を上げたいなら、本棚やタンスに厚手の布でカバーを掛けるという方法もあります。

壁と家具の間に発泡スチロールの板などを置く方法も効果を上げる対策のひとつです。

以上が自分だけで出来る犬の吠え声対策です。

ご近所に文句を言いにくい場合は、手近で出来る方法から試してみてください。

隣近所の飼犬の吠え声で迷惑したら自分に何が出来るの?

隣近所の飼犬の吠え声で迷惑したら自分に何が出来るの?
隣近所の飼犬が無駄吠えする、夜中でも大声で吠え続けるとなると、大変な迷惑を被る事になります。

家族が早朝に犬の鳴き声で起こされたり、奥様が昼間の家事も手につかない、家族は夜もゆったりくつろげない等々、たくさんの被害を受けて引越しを考えるご家族もいるようです。

隣近所の犬の吠え声対策で、自分にも出来る事を紹介していきます。

1.犬の声がうるさいと伝える

最初にしなければならないのは、吠え声がうるさい犬の飼主を突き止める事です。

問題の家が判明したら、まずは穏便に「近所の者ですがお宅様の犬の吠え声がうるさくて困っているのですが…」と伝えてみましょう。

直接訪ねて行っても電話でも、どちらでも構いません。

よくある相手の反応としては「すみません、気をつけますので…」と謝るタイプ、「犬が吠えるのは仕方ないでしょ!」と逆切れするタイプの2種類に分かれます。

相手が謝罪して改善を約束してくれたら、その後の動向を見守るようにします。

逆切れされた場合でも、迷惑だという事は伝わったと考えて、ひとまず引き下がってください。

2.ご近所のみなさんに相談する

うるさい犬のいる家の近所の住民に問題を相談します。

相談相手は誰でも構いません。

文句や愚痴にならないよう、穏やかに「この近所によく吠える犬がいますよね」と切り出してみてください。

かなり吠え声のうるさい犬なら、必ず誰かから「実はうちも困っている」「あそこの犬は前から吠えて迷惑だ」という反応が返って来るはずです。

ここでは話を深追いせず、「やはりそうですか、うちも大変困っているんです」と軽く終わらせておきましょう。

困っているのは自分だけではないと確認する事が目的だからです。

3.飼主の苦情の手紙を書く

吠える犬の飼主に対して苦情の手紙を書きます。

手紙の内容の内容は次のとおりです。

  • 犬の吠え声で大変迷惑している
  • ○○時~○○時のあいだが特にうるさい
  • 家族が睡眠不足で体調を崩している
  • 仕事や家事、学校の勉強にも悪影響がある
  • 飼犬として、きちんとしつけをしてほしい

ここまではごく一般的な苦情(お願い)です。

次に、手紙のポイントとなる文言を書き加えます。

  • ご近所のみなさんも迷惑だと言っている
  • 改善が見られないなら町内会などで問題提起をする
  • みなさんと相談して然るべき措置を取るつもりだ

飼主に伝えたいのは、この最後に書き加える3つの文言です。

ひとりの苦情では何とも思わない飼主でも、町内のみんなに問題視されたのでは困ると考えるはずです。

手紙を渡した(郵便受けに入れた)あとは、何も言わず飼主の動向に注目しておいてください。

近隣の犬の吠え声に関する苦情は内容証明郵便で行なうといい?

近隣の犬の吠え声に関する苦情は内容証明郵便で行なうといい?
「犬の吠え声は近所迷惑」とは思っても、どんな方法で解決したらいいのか分からないという人も多いはずです。

飼主に直接苦情を申し入れたり、保健所や警察に通報するという方法でも効果が出ない場合は、内容証明郵便を送付するというやり方もあります。

ここでは内容証明郵便で犬の騒音に苦情を入れる方法について詳しく紹介します。

内容証明郵便とは?

一般書留郵便物の内容(文書)を証明する郵便が「内容証明郵便物」です。

この郵便を誰かに宛てて出すと「誰が」「いつ」「誰に宛てて」「どんな内容の手紙」を出したかという事を郵便局が公に証明してくれます。

内容証明郵便物は公的な証明にもなる郵便物として広く利用されています。

内容証明郵便を使う例

内容証明郵便がよく使われる例としては以下のものが挙げられます。

  • 契約の解除や取り消し
  • 給料未払いの督促
  • 慰謝料や借金の請求
  • 借地や借家のトラブル
  • ストーカーへの警告 ほか

このような例を見ると「犬の吠え声くらいで使っていいのか?」と不安になる人もいるかもしれません。

次に、どうして内容証明郵便が犬の騒音対策として使えるのかを説明していきます。

犬の騒音と内容証明の関係

内容証明郵便は相手に対して何かを伝えるために利用するものです。

単に伝えるだけなら普通の郵便でも事足りますが、そこに「公的な証明になる郵便物」という要素が加わると、相手に対してプレッシャーを与える効果が期待出来るのです。

普通の郵便(手紙)なら無視されてしまうところを、内容証明郵便にする事で無視しにくくするというわけです。

どんな内容証明を出すの?

いくら内容証明郵便といえども「お宅の犬がうるさくて困る」と書いただけでは大きな効果は期待出来ません。

郵便の内容は文書(手紙)になるわけですが、そこに書くべき内容の例を挙げてみましょう。

  • あなたの飼犬の吠え声(騒音)で迷惑している
  • 迷惑行為を止めてもらう事を要求する
  • もし迷惑行為が止まなければ法的措置も辞さない 等

ここでいう法的措置とは裁判に訴える(訴訟を起こし損害賠償を請求する)といった意味です。

現実に訴訟を起こさなくても、こうした内容証明を見ただけで相手は強いプレッシャーを感じるでしょう。

飼犬のしつけは飼主の義務です。

犬の吠え声が騒音として近隣住人に迷惑を掛けているなら、飼主は何らかの努力をする必要があります。

これを訴える手段のひとつが内容証明郵便なのです。

内容証明郵便を出したからといって、必ず訴訟を起こす必要はないので心配は無用です。

相手に前向きに努力してもらう事が内容証明郵便の目的と考えましょう。

ご近所の犬の騒音で裁判を起こすのは有り?無し?

ご近所の犬の騒音で裁判を起こすのは有り?無し?
私たちの多くは「裁判」と聞くと犯罪や事件を連想しがちです。

そうした意味では「近所の犬が吠えてうるさい」というだけで裁判まで起こすのは行き過ぎだと思ってしまうのは当然かもしれません。

現実には犬の吠え声を原因とした裁判で、損害賠償金が認められたケースもあります。

はたして、犬の騒音対策として「裁判」は有効な手段なのでしょうか。

どんな裁判を起こすの?

犬の吠え声に関する裁判としては次の3種類が考えられます。

(1) 犬が吠えるのを止めさせたい
(2) 犬の吠え声で被害を受けた損害賠償を求めたい
(3) 吠えるのを止めさせ、これまでの損害賠償を受ける

ご近所の犬の吠え声で迷惑をしており、裁判に訴えようとする場合は(1)の「吠えるのを止めさせてほしい」が主目的という人が多いようです。

上記のうち(2)の賠償金を求める人は騒音で受けた被害の補填金にしたいという人だけでなく、飼主に制裁を与えるという目的の人もいます。

(3)であれば双方の目的が叶うわけです。

裁判に必要なものは?

裁判を起こすためには証拠となるものが必要です。

証拠を用意するのは、犬の吠え声で迷惑を被っているという具体的なデータを提出するためです。

一般的な話合いとは異なり、裁判を起こす(訴訟をする)には何らかのデータを示す必要があります。

証拠の例としては、犬の吠え声の状況を記録したデータや騒音による被害の具体的なデータなどが挙げられます。

吠え声の記録は騒音の大きさや時間の長さなどを記すという方法があります。

出来れば第三者機関に依頼し、受忍限度(日常生活で耐えられる限度)を超えている事を証明出来るものであれば尚良いでしょう。

被害の具体的なデータとしては、防音設備の費用を記した書面や医療機関の診断書などが挙げられます。

どのような被害を受けたかで必要書類は違ってきますが、具体的な証拠として提出出来るものが必要です。

どんな裁判になるの?

騒音問題の裁判は「民事訴訟」となるため、最寄りの簡易裁判所に「民事調停」の申し立てを行ないます。

犯罪被害のような「刑事裁判」ではないので、法廷で弁護士や検事が弁論を交わすといった状況にはなりません。

「民事調停」という言葉からも分かるように、裁判所が指名した「調停委員」が原告・被告の双方から個別に話を聞き、法律的な解決を図るという形になります。

最後に判決の言い渡しがあり、裁判が終結します。

これまでの犬の吠え声に関する裁判では、原告(訴えた人)が勝訴して被告(犬の飼主)から損害賠償金を受取ったという例があります。

その金額は被害者1人当たり数十万円程度です。

賠償金が目的ではなく、「犬が吠えなくなればいい」という場合は、飼主との話合いが付けば判決を待たずに「和解する」という方法もあります。

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